トイレは中止2005年10月16日 13:03

12日の帰宅時に、自室のあるアパートの入り口のドアに
『13日にガスメータを一斉に取り替える工事をするので、住民の皆様は部屋にいて下さい。』
との張り紙があった。

通常なら、そんなことを言われても、仕事に出かけるから困るのだが、たまたま13日は阿姨(お手伝い)さんの来る日だからちょうど良かったと思っていた。

13日の朝、トイレに座って物思いにふけっていると、「ピンポーン、ピンポーン」と部屋のチャイム。
“誰だろう?、こんなに早く・・・”と思ったが、やむなくトイレは中止。
出てみると、ガスの工事屋であった。

“間もなく仕事に出かけなければならないので、あとで阿姨さんがいる時にしてくれませんか?“
と言いたいところだが、そんな気の利いた中国語を話すほどまだ私の中国語は進んでいない。
どうしたものかと迷っているうちに、工事屋の若い男は廊下で靴を脱いで入ってきて、工事を始めてしまった。

時計を指さして、「あと30分ほどで私は出かける」と身振りでいうと、彼は「ウン、ウン」という風にうなずく。
“わかっているのかなぁ“と不安に思いながらも、私はガスメータの取り替え作業を見ていた。

あと5分で、会社の車が来てくれる時間になっても、まだ工事は続いていた。
「あと5分で私は出かける」と身振りでいうと、彼はまたもや「ウン、ウン」という風にうなずく。

私は不安いっぱいだったが、なんと、車の来る直前に工事は終わったのである。

慌ててアパートから駆け出ると、そこにいたいつもの警備員が、私を見てニッコリと手を振った。

“ああ、そうなのか。警備員達が住民の毎日の動きを知っていて、工事屋達に指示を与えているのだ”と悟った。

警備員たちは、24時間アパートの出入りをチェック、記録しているようだから、安全のためとは言え、ちょっと鬱陶しくも思うが、こんな時には驚くような役割を発揮してくれるのだ。

謝謝!