本物はどこ?2006年12月19日 23:22

昨夜、NHKテレビを見ていたら、『中国の「十全補湯」という漢方薬が不老長寿の薬だ』という番組をやっていた。

つまり、10種類の生薬を組み合わせたこの薬は、細胞を再生する幹細胞を増加させるという事実が明らかになったというのだ。

中国では2000年も前から、この薬を使って健康を取り戻す人が多いとか。
特に老人には元気の源だという。

会社の昼休みにL副課長に訊いた。
私:「『十全補湯』を知っているか?」
L:「知ってますよぉ。お酒と薬がありますが、どっちですか?」
私:「エッ、お酒もあるの? 薬だよ。どこで売っているか知ってる?」
L:「それは有名だから、どこの薬屋でも売っていますよ。」
私:「偽物はだめだよ。本物はどこにある?」
L:「エーッ! 本物ですかぁ。 それは難しい。」
私:「!? !? !?」
L:「----大きな薬屋なら、偽物でない確率が高いです。」

通りかかったG課長にも訊いてみた。
G:「ウ~ン・・・、本物と言われると・・・。」

L:「良いものには偽物も多いんです。」

広州白雲空港にて2006年12月18日 23:33

先週、広東省へ出張した帰りの広州白雲空港でのこと。

日本へ帰る親会社の社長さんを見送ったあと、自分の搭乗する上海行きの便までに時間がたっぷりあったので、私は出発ゲートの待合所に腰掛けて中国語の勉強を始めた。

しばらくして、私の前に若い男が立った。
ノーネクタイではあるが、黒っぽいスーツ姿で勤め人風である。

彼は、手のひらサイズの細長い箱を私に差し出した。
『何だろう』と手にとって見ると、靴磨き用のチューブが入っているようだ。

「不用」(要らない)と返そうとすると、彼は何か喋りながら、私の前にしゃがんでいきなり私の靴を磨き始めた。

私の左の靴を磨いて、
「こんなに綺麗になる」
と私を見上げる。

もう一度
「不用」
と言ったが、今度は右の靴も磨いた。
そして、まだ私の手にあった箱をひっくり返してそこに貼ってあった値段のシールを指さした。
33元と書いてある。

「不用、不用、不用」
と箱を押し返すと、彼は残念そうな苦笑いを浮かべて立ち去っていった。

彼はいったい何なんだ?
搭乗ゲートまで来ていると言うことは、どこかへ行く便に乗るんだろうか。

私の靴は、雨の中を歩いていたせいで、かなり汚れていて、気になってはいた。
だから、
『ちょうど良かった。ラッキーラッキー。』
という気持ちと、押し売りに対する苦々しい気持ちが入り交じって複雑な心境だった。

竹で組んだ足場2006年12月07日 01:12

竹で組まれた足場

一昨夜の我が家のADSLは最悪状況。
どのサイトを開くにも待っていられないほど時間がかかる。
ついに、その日はインターネットを諦めた。
そんなこんなで、blogの日付がずれていってしまう。

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先日の日曜日、今まで行ったことのない天山路、天山支路の辺りまで歩いた。
ぐるっと廻って1時間半の適度な運動になった。

その時見た光景。

このアパート群の外壁改装工事の足場は、すべて竹で組まれている。

「中国は建築の足場を竹で作っているんだよ。」
と、上海に赴任する前から聞いていた話だった。
でも、実際に上海ではある程度高い建物や高架路の建築で、竹の足場を使っているのを見たことはなかった。

上海生活2年近くで、ようやく発見した。

そして、この鬱陶しい足場の中で、いつもの生活がいつものように営まれている様子が、洗濯物などから見て取れるのがいかにも中国っぽい。


この直前に、大通り(古北路)沿いの商店の前に、女性用の下着を含めた洗濯物を干してあるのを見た。
うっかり歩いていると、女性の下着が顔に触れるということもありそうな場所なのだ。
その商店が流行のアパレルの店だったりして・・・。
私にとってはドキッとする場面だけど、普段着の上海ではごく日常の光景だ。

さすがに、そこではカメラを向けるのは気が引けた。