花屋のおばさん2005年12月03日 00:58

アパート団地の入り口にはゲートがあって、その外側にいつもいるのが花屋のおばさん、果物屋のおばさん、甘栗屋のおじさん。
みんな自転車やリヤカーを使った正真正銘の“露天”商である。

前回私の妻が訪ねてきたときに、自分の部屋を飾るためにこの花屋のおばさんからお花を買った。
その時以来、花屋のおばさんは私の顔を見るとニッコリ笑ったり、会釈をしたりするようになった。
あれから何ヶ月も花を買ってはいないのに、最近は
「ニーハオ」
と挨拶もするようになった。

夜になってもあまり売れてる様子がないので、売れないとどうするんだろうと心配してしまう。

今回は妻と娘が訪ねてくれるというので、夕方、花を買いにゲートの前に行ってみると、花屋のおばさんがいない。

果物屋のおばさんに
「花屋のおばさんはいないの?」
とおぼつかない中国語とゼスチュアで訊くと、近くのコンビニで夕飯を食べていた甘栗屋のおじさんを呼び戻して、携帯で花屋のおばさんを呼びだしてくれた。

『ヘーッ、全然儲かっていなさそうな花屋だけど、携帯は持っているんだ』
と思いながら、花屋を待った。

なかなか来ない。

私が待ち遠しそうに見えたのだろう。
甘栗屋が
「栗はどうだ」
と指さす。
「要らない」
というと、
「電話してやったじゃないか」
と私をにらんだあとウインクをして笑った。

果物屋のおばさんが、ミカンを差し出すので、
「要らない」
と手を振ると、
「お金はいらない」
と言う。
どうしても食えとばかり、さしだした手を引っ込めないから、1個いただいた。
美味しかった。

ようやく花屋のおばさんがニコニコ顔ながら必死で自転車をこいで来てくれた。

今回は値切らずに買ったが、全部で28元を27元にしてくれた。

3人に
「謝謝!」
と礼を言うと、
果物屋のおばさん、
「いいのよ!(不客気=ブカチ)」
こんど、ミカンを買ってやろうかな。

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